不育症(流産習慣)

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不育症(習慣流産)とは?

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妊娠した喜びもつかの間、自然流産を繰り返し、なかなか出産までたどり着けない場合を「不育症」といいます。その中でも3回以上流産を繰り返す場合を「習慣流産」と呼びます。
流産には避けられない流産もあり、初期流産の原因の60~70%は胎児の染色体異常によるものとされています。
「不育症」の原因はさまざまで、それを検査し、避けることが可能な流産には、流産を防ぐための治療や精神的サポートを行います。

不育症・習慣流産の検査

当院では、流産を2回以上繰り返すカップルを対象に、原因を特定する各種検査を行っています。
原因で最も頻度の高いものは、胎児の染色体異常です。
それ以外の原因には、抗リン脂質抗体、血液凝固系異常、子宮形態異常、 甲状腺機能異常、夫婦染色体異常などがあり、検査をしても明らかな異常が判らない方もいます。

1.当院での不育症の治療と検査

  1. 黄体機能不全、高プロラクチン血症、甲状腺機能異常、糖尿病(インスリン抵抗性も含む)などの治療と管理。
  2. 血液凝固系異常に対する低用量アスピリン治療。
  3. 免疫異常(同種免疫異常)に対する免疫療法。
  4. 精神的サポート(個別カウンセリングなど)
  5. 妊娠成立後も不安や心配なことがあれば、いつでも相談に応じております。

2.初診時

不育症の原因を探る基本的な検査です。いずれの検査も、保険適応となります。
  1. 血液一般検査
  2. 甲状腺機能検査(T3・T4・TSH)
  3. 卵巣機能検査(E2・P・PRL)
  4. リュウマチ検査(ASLO・RAテスト・LEテスト)抗核抗体
  5. ウイルス抗体価測定(サイトメガロ・風疹・単純ヘルペスⅠ・Ⅱ・帯状ヘルペス・トキソプラズマ・マイコプラズマ・クラミジア)
  6. 細菌学的検査(子宮膣部細菌培養)

3.特殊検査

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初診の様々な検査の結果を元に、さらに原因を特定していくための検査です。人によって必要なものと必要でないものがあり、 ひとり一人の患者様にとって必要な検査をご提示し、納得いただいた上で検査します。 多くの検査が保険適応外ですので費用負担は大きくなりますが、安心して妊娠に臨むため必要な検査です。

4.夫婦ともに受ける検査

  1. 夫婦染色体検査

5.女性用検査

  1. NK細胞活性
  2. 抗リン脂質抗体検査(カルジオリピンIgG抗体)
  3. カルジオリピンIgM抗体
  4. 抗PE抗体IgG抗体
  5. 抗PE抗体IgM抗体
  6. Ⅻ因子
  7. プロテインC
  8. プロテインS
  9. ループスアンチコアグラント
  10. 空腹時血糖検査(検査を受けられる際は朝食を抜いてご来院ください)

6.随時検査

女性の場合は月経周期に合わせて変化する子宮やホルモンの状態、男性の場合は体調によって変化する精子の状態、そのほか、治療の経過などを調べる検査です。時期や必要に応じて、随時行います。いずれの検査も、保険適応です。
  1. 子宮内膜検査
  2. 子宮卵管造影検査
  3. 精子検査
  4. 糖負荷テスト
  5. ホルモン負荷テスト
  6. 子宮鏡

免疫学的不均衝による流産の治療

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原因不明習慣流産の患者様の中には、免疫学的拒絶による流産が考えられます。 一般に妊娠が成立すると、母胎にとって胎児が半分異物(受精卵は半分夫の遺伝子)として認識されることで、 拒絶されずに赤ちゃんが育っていくことができます(臓器移植とは異なります)。 これらの免疫反応がうまく働かない場合、流産の原因になるといわれています。
当院では胎児が拒絶されることなく妊娠を維持するための治療として免疫療法を取り入れております。 なお、免疫療法による出生児の追跡調査では、特記すべき異常は出現していません。

免疫治療の流れ

OK432(ピシバニール)療法

  • ▶ NK細胞活性が高い方に対して、免疫賦活補助剤であるOK432(ピシバニール)を投与(皮下注射)し、NK細胞活性を正常化して妊娠の維持をはかります。OK432は、妊娠前後の同種免疫応答能を高め、NK細胞活性を正常化して免疫学的妊娠維持機構を正常に機能させると考えられています。
  • ▶ 初回治療後1ヶ月後に再検査を行い、NK細胞活性の値が低下していない場合は、再治療を行います。
  • ▶ 重篤な副作用はありませんが、注射部位の発赤や疼痛、注射後1~3日間の発熱などを起こすこともあります。
  • ▶ ペニシリン系抗生物質に過敏症の方は受けられません。

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