当院の考える不妊治療とは

1.できるだけ自然妊娠を目指します

妊娠をするには3つの重要な要素である卵巣の働き、子宮・卵管の状態、精子の働きが揃っていなければなりません。必要な検査をしっかり行い、不妊原因を特定する事が大切です。大きな問題がなければ排卵誘発剤を併用したりしながら3~4周期タイミング指導をおこないます。問題の箇所が見つかった場合は、出来るだけ自然妊娠をして頂けるように治療をします。卵管閉塞には卵管鏡下卵管形成術(FTカテーテル)を行っています。子宮内膜症・子宮筋腫合併不妊には手術が必要であれば連携病院に依頼して手術を行います。

2.体外受精・顕微授精はつねに最新の治療を取り入れています

お一人おひとりの身体にあった卵巣刺激により最良の卵子を採取します。胚培養は最新のTime-lapse imaging system(Embryo-Scope®)を用いて分単位での胚成長を観察し、顕微授精にはpiezo-ICSI systemを導入し卵子へのダメージを軽減します。また当院は日本産科婦人科学会による着床前診断認可施設です。反復不成功、習慣流産の方を対象とした胚の着床前診断認を行なっています。着床障害が考えられる場合には、血小板由来の成長因子を抽出して加工したPFD-FD療法もおこなっています。

3.男性不妊にも力を入れています

男性側の検査、診療を積極的に行っています。精液所見が不良であり、ご夫婦が妊娠に至らない場合を「男性不妊症」と呼びます。WHOの調査によると、不妊症の原因は男性側が約5割を占めます(そのうち2割は男女ともに原因がある場合を含みます)。ご結婚を控えた男性、ご主人さまの検査を希望されるご夫婦、婦人科クリニックでご主人さまの精液所見が不良と指摘されたご夫婦、夫婦生活がうまく行かないご夫婦等が治療の対象となります。人工授精(AIH)だけでなく、高度男性不妊に対して精巣精子注入法(TESE-ICSI)を泌尿器科の専門医と連携をして実施します。

4.不育症の治療を行なっています

日本不育症学会認定医が診療を担当します。原因を検索するため各種検査を行い、結果に基づく適切な治療を行います。