学会・論文発表一覧

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    2021年

  • Significance of the phenomenon of blastomere exclusion from compaction: Its relation to irregular cleavage, blastocyst development rate, and pregnancy rate(第37回ヨーロッパ生殖医学会(ESHRE))

    Shinichi Watanabe, Mari Tomida, Shigenori Suzuki, Yukino Matsuda, Kaori Yoshikai,

    Eiko Nakano, Tomio Sawada

    Sawada Women’s Clinic, Nagoya, Japan

     

    Study question:

    When does blastomere exclusion from compaction increase and what effect does it have on the embryo?

     

    Summary answer:

    More blastomere were excluded from compaction in embryos with irregular cleavage, resulting in lower blastocyst development rates, but no decrease in pregnancy rates at transfer.

     

    What is known already:

    It has been reported that many of the chromosome analysis results of blastomere excluded from compaction were aneuploid, and pointed out that this exclusion may be related to the repair of blastocyst euploidy, but the effect of the number of excluded blastomere has not been reported.

     

    Study design, size, duration:

    This is a retrospective study of 578 embryos that developed into morula with time-lapse monitoring by EmbryoScope (Vitrolife) in 2018-2019.

     

    Participants/materials, setting, methods:

    The target embryos were classified into two groups: embryos with normal first and second cleavage (normal cleavage group) and embryos with irregular cleavage (dynamics of one cell dividing into three or more cells), called “direct cleavage”, at either cleavage (DC group), and the number of blastomere excluded from compaction during morula formation was recorded and compared. The blastocyst development rate and single blastocyst transfer pregnancy rates of the two groups were compared.

     

    Main results and the role of chance:

    There are 286 in the normal cleavage group and 292 in the DC group. The mean number of excluded blastomere was 0.76 and 3.55, respectively, which was significantly higher in the DC group (P<0.01). Good blastocyst (Gardner classification 4 or higher) development rate was 84.5% (239/283) and 65.8% (181/275), respectively, and high grade blastocyst (Gardner classification BB or higher) development rate was 43.9% (105/239) and 14.9% (27/181) of them, both significantly higher in the normal cleavage group (P<0.01). The single blastocyst transfer pregnancy rates were 31.6% (25/79) and 32.4% (11/34), and the miscarriage rates were 24.0% (6/25) and 27.3% (3/11), respectively, neither was there a significant difference between the two groups. So, direct cleavage increased the number of blastomere excluded from compaction, decreased the rate of morula to good blastocyst development and reduced blastocyst grade, but did not affect blastocyst transfer pregnancy rate and miscarriage rate.

     

    Limitations, reasons for caution:

    Please note that all target embryos must have developed into morula or larger (embryos that did not develop into morula will not be included in the study).

     

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  • コンパクションからの割球除外によって胚盤胞の正倍数率が改善されることはない(第39回日本受精着床学会)

    渡辺 真一1 吉貝 香里1 冨田 麻莉1 鈴木 篤智1 松田 有希野1

    宮井 俊輔2 中野 英子1 倉橋 浩樹2 澤田 富夫1

     

    1 さわだウィメンズクリニック

    2 藤田医科大学総合医科学研究所分子遺伝学研究部門

     

    【目的】

    初期発生でDirect cleavage(1細胞が3細胞以上に分割する現象、以下DC)が見られた胚では染色体分配異常により胚盤胞発生率が低下するとの報告は多いが、我々の検討では、DC胚が胚盤胞に到達すれば正倍数率は非DC胚盤胞と同等であった(2020卵子学会)。その理由として、タイムラプスモニタリングで時折観察されるコンパクションからの割球除外による異数性細胞排除が指摘されている。本報告では、初期分割動態と割球除外との関連と、割球除外が正倍数率やモザイク率に及ぼす影響を検討した。

     

    【対象と方法】

    2013-18年に採卵されEmbryoScope(Vitrolife)で培養された胚のうち、患者同意を得た廃棄胚盤胞89個を対象として、タイムラプス撮影画像から第一・第二分割正常胚(正常分割群)と第一または第二分割でDCが見られた胚(DC群)に分類し、コンパクション時に除外された割球数を記録した。また対象胚にはTE生検・NGS解析を行った。

     

    【結果】

    正常分割群47個、DC群42個であった。平均除外割球数はそれぞれ0.68個、3.40個で、DC群で有意に多かった(P<0.01)。正常分割群のNGS解析結果は正倍数性16個(34.0%)、異数性22個(46.8%)、モザイク9個(19.1%)であった。平均除外割球数はそれぞれ0.69個, 0.5個, 1.11個であり有意差はなかった。DC群のNGS解析結果は正倍数性18個(42.9%)、異数性20個(47.6%)、モザイク4個(9.5%)であった。平均除外割球数はそれぞれ2.89個, 3.55個, 5.0個であり有意差はなかった。なお正常分割群とDC群の正倍数率、モザイク率に有意差はなかった。

     

    【結論】

    DCが見られた胚はコンパクションから除外される割球が増加したが、DCの有無に関わらず除外割球数と染色体解析結果は関連しなかったことから、割球除外は重度の染色体異常細胞が胚発生から排除される現象であり、これによる異数性の改善やモザイク率の低下は期待できないと考えられた。 閉じる

  • Direct cleavageと胚盤胞発生率および妊娠率との関連: コンパクションに着目した検討(第62回 日本卵子学会)

    渡辺 真一 冨田 麻莉 鈴木 篤智 松田 有希野 吉貝 香里 中野 英子 澤田 富夫

    さわだウィメンズクリニック

     

    【目的】

    初期発生でDirect cleavage(1細胞が3細胞以上に分割する現象、以下DC)が見られた胚は胚盤胞発生率が低下するが胚盤胞に到達すれば移植妊娠率は低下しないとの報告がある。この関連要因として我々はタイムラプス観察で時折見られるコンパクションから一部の割球が除外される現象に着目した。DCの有無と除外割球数、胚盤胞発生率および移植妊娠率の関連を検討した。

     

    【対象と方法】

    2018-19年にEmbryoScope(Vitrolife)で培養し、桑実胚以上に発育した胚578個を対象とした。Gardner分類4以上の胚盤胞を凍結した。対象胚を第一・第二分割のタイムラプス観察により正常分割群とDCが見られた胚(DC群)に分類し、桑実胚形成時にコンパクションから除外された割球数、培養成績、移植成績を比較した。

     

    【結果】

    正常分割群は286個、DC群は292個であった。平均除外割球数はそれぞれ0.76個, 3.55個で、DC群が有意に多かった(P<0.01)。

    胚盤胞発生率はそれぞれ95.8%(274/286), 86.3%(259/292)、凍結率は84.5%(239/283), 65.8%(181/275)でいずれも正常分割群が有意に高かった(P<0.01)。

    単一胚盤胞移植妊娠率はそれぞれ31.6%(25/79), 32.4%(11/34), 流産率は24.0%(6/25), 27.3%(3/11)でいずれも有意差を認めなかった。

     

    【結論と考察】

    DC胚では胚盤胞発育過程でコンパクションから除外される割球が増加した。これにより生存細胞量が減少して胚盤胞発生率が低下することが推測された。しかしDCの有無や除外割球の増加は移植妊娠率と流産率には影響しなかった。

    我々は過去にDCは胚盤胞到達後の正倍数率を低下させないことを報告した(2020卵子学会)。今回の結果もDCの有無は移植妊娠率に影響していない。割球の除外はDCで発生した重度の染色体異常割球の発育停止であり、胚盤胞到達後の正倍数性には関連していないことが推察された。

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  • タイムラプスモニタリングによる前核確認の有用性について(第62回 日本卵子学会)

    冨田 麻莉 , 渡辺 真一 , 鈴木 篤智 , 松田 有希野 , 吉貝 香里 , 中野 英子 ,

    澤田 富夫

     

    【目的】

    体外受精の受精確認は一般に媒精後20時間前後に行われるが前核が消失して見逃しが起き、移植対象から除外せざるを得ない場合もある。今回、前核消失時間と胚発生能及び妊孕能の関連を分析し前核確認の有用性を検討した。

     

    【対象と方法】

    2020年1-10月に採卵を行いC-IVF又はICSI後、EmbryoScope(Vitrolife)で培養を行った1103個の胚を対象とした。

    2PNと異常受精(1PN又は≧3PN)について、前核消失時間により<20h、≧20hに分類し、良好分割(媒精44時間で4分割,フラグメント≦10%)率、良好胚盤胞(ガードナー分類4以上でICMを認める)率、初期胚又は胚盤胞移植の妊娠率、流産率の比較を行った。

     

    【結果】

    前核消失時間は2PN胚のうち<20hは13.3%(136/1019),≧20hが86.7%(883/1019)、異常受精胚のうち<20hが1.2%(1/84),≧20hが98.8%(83/84)であった。

    良好分割率及び良好胚盤胞率は<20hが54.4%(74/136),64.8%(57/88)、≧20hが37.1%(328/883),37.2%(230/619)であり、共に<20hが有意に高かった(P<0.05)。

    単一初期胚移植妊娠率及び流産率は<20hが23.1%(3/13),66.7%(2/3)、≧20hが21.1%(20/95),20.0%(4/20)であり妊娠率、流産率共に有意差は認められなかった。単一胚盤胞移植妊娠率及び流産率は<20hが42.9%(3/7),0%(0/3)、≧20hが32.0%(8/25),25.0%(2/8)であり妊娠率、流産率共に有意差は認められなかった。

     

    【結論】

    2PN胚は13.3%で前核早期消失が見られた。良好分割率、良好胚盤胞率は、早期に前核消失する胚の発生能が高いことが示された。

    タイムラプスモニタリングによる前核観察は正確な受精評価及び早期に前核消失する良好胚の見逃しを防止し、それらの胚の移植機会逸失防止に寄与すると考えられた。 閉じる

  • Direct cleavageで発生した割球はその後どうなるのか(第42回 中部生殖医学会)

    渡辺 真一 吉貝 香里 冨田 麻莉 鈴木 篤智 松田 有希野 中野 英子 澤田 富夫

    さわだウィメンズクリニック

     

    【目的】

    Direct cleavage(1細胞が3細胞以上に分割する現象、以下DC)は染色体分配異常を起こすことが知られている。初期分割でDCが見られた胚は胚盤胞発生率が低下するが、胚盤胞に到達すれば移植妊娠率は低下しないとの報告は多い。しかしDCで発生した割球がその後どのように発育してそのような結果となるのかは明らかでない。今回、原因を探るべくDC胚のその後の発生過程を観察、検討した。

     

    【方法】

    対象は2021年1-3月に採卵してEmbryoScope(Vitrolife)でタイムラプスモニタリングを行い、第一分割でDCが見られた63個の胚(DC群)。DCで発生した割球についてその後の発育を観察し、DC後分割進まず(分割停止)、分割は進むがコンパクションせず(コンパクション除外)、桑実胚の一部となるが胚盤胞にならず(桑実胚化)、胚盤胞の一部となる(胚盤胞化)の4類に分類して割合を算出した。対照として、第一・第二分割正常胚81個(正常群)の割球を同様に分類した。

     

    【結果】

    DC群の割球は分割停止:24.8%、コンパクション除外:43.5%、桑実胚化: 2.3%、胚盤胞化: 29.3%、正常群ではそれぞれ2.5%、9.3%、0%、88.2%であり、DC群の割球の胚盤胞化率は有意に低かった(P<0.01)。良好胚盤胞(Gardner分類4BC以上)発生率はDC群30.2%、正常群79.0%で正常群が有意に高かった(P<0.01)。

     

    【結論と考察】

    DCで発生した割球は約7割が分割停止またはコンパクションしないことが示された。これによりDC胚の胚盤胞発生率が低下すると考えられた。また我々は過去にDCは胚盤胞到達後の正倍数率を低下させないことを報告した(2020卵子学会)が、その理由の一つとして、DCで発生した重度の染色体異常割球は胚盤胞形成から除外され胚盤胞の正倍数性に影響しないことが推測された。

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