学会・論文発表一覧

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    2021年

  • PGT-A バイオプシー技術とラボ環境整備(第17回東海ARTカンファレンス)

    渡辺 真一

     

    2019年より日本産科婦人科学会PGT-A多施設共同臨床研究が開始され、多くの施設でPGT-Aが行われている。ART施設で要求される技術は、バイオプシーおよび生検細胞のチュービングが主となる。

    PGT-Aのためのバイオプシーは、現在ではTE数個の生検が主流となっている。TE生検手技はこれまでフリック法、レーザー+吸引法等が考案されているが、どの方法が最も優れているというようなエビデンスはない。通常使用される範囲のレーザー使用は生検細胞の検査結果に影響しないとの報告があるが、過度のレーザー使用は胚盤胞自体に有害な可能性があり、また多数のTE採取は移植妊娠率を低下させるため、生検技術は検査結果のみならず妊娠・出産の成否に対しても極めて重要である。生検の前に透明帯を開口するタイミング等も施設により考え方が異なる。今回は当ラボでの基本的なバイオプシーの手技と流れを紹介したい。

    なお、胚バイオプシーはこれまでの培養室業務に追加される業務となるため、症例数によっては他業務を圧迫する。業務の大幅な増加はスタッフの疲弊や各業務の劣化を招くため、そうならないよう業務の流れを整えることや、場合によってはスタッフ増員の必要もあるかも知れない。施設長およびラボ管理者はこの点を考慮してPGT-Aを実施するべきである。

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  • 2020年

  • Short inseminationとタイムラプス観察による前核見逃しの防止と胚の妊孕性の評価(第65回 日本生殖医学会)

    松田 有希野、渡辺真一、冨田麻莉、鈴木 篤智、吉貝香里、中野英子、澤田富夫

    目的】現在多くのART施設では,媒精後20時間前後でC-IVFの受精確認が行われている.しかし,20時間前後での受精確認では前核消失による見逃しが起きてしまうこともあり,過去の報告でそれは10%程であるとされている.よって,見逃しを防ぎより確実に受精確認を行うため,従来のLong inseminationと今回行ったShort inseminationとタイムラプス観察を組み合わせた新しい確認方法で受精結果に違いがでるか検討した.

    【方法】2018年1月から2020年5月の間に採卵し,C-IVFを行った163症例171周期を対象とした.Long insemination(Long群)は媒精から18~19時間,Short insemination(Short群)は媒精から5時間で裸化を行い,タイムラプスモニタリングインキュベーター(EmbryoScope, Vitrolife)での培養を開始した.それぞれの2PN率,不受精率,異常受精率,前核不明率,妊娠率の比較を行った.前核が確認できず,その後分割が見られた胚を前核不明とした.

    【結果】Long群,Short群それぞれの受精結果は2PN率57.4%(389/678),67.9%(256/377),不受精率29.2%(198/678),21.0%(79/377),1PN率3.5%(24/678),2.1%(8/377),3PN率7.2%(49/678),9.0%(34/377),前核不明率2.7%(18/678),0%(0/377)であった.Long群と比較してShort群では2PN率が有意に高く,不受精率が有意に低かった.さらに前核不明率もShort群で有意に低かった.また,初期胚移植と胚盤胞移植の妊娠率はLong法で20.3%(16/79),34.2%(13/38),Short法で34.4%(11/32),42.9%(3/7)であり,有意差はなかった.

    【結論】Short inseminationとタイムラプス観察の組み合わせでは,前核を見逃すことがなくなったため,2PN率が高率であったと考えられる.また,妊娠率に有意差がないことから,早期裸化による胚への影響もないと思われる. 閉じる

  • 精子因子が異数性に与える影響(第65回 日本生殖医学会)

    鈴木篤智1、吉貝香里1、加藤 武馬2、松田有希野1、冨田麻莉1、渡辺真一1、中野英子1、倉橋 浩樹2、澤田富夫1

    1)さわだウィメンズクリニック、2)藤田医科大学総合医科学研究所分子遺伝学研究部門

     

    目的

    我々は以前、精子濃度の減少と運動率の低下が正倍数胚の数を減少させる要因である可能性を示唆した(生殖医学会2019)。今回新たにデータ数を追加し、NGSで染色体解析した胚の受精時の精液所見から正倍数胚率に影響を与えているか再検討した。

     

    方法

    研究同意を得られた廃棄胚盤胞109個をNGS解析に供した。これらの胚のIVF/ICSI時精液所見について精子濃度または運動率により、正倍数率を比較検討した。精子濃度は<5×106ml(A群)、5~10.0×10⁶/ml(B群)、10.0~15.0×10⁶/ml(C群)、15.0~20×10⁶/ml(D群)20.0~30×10⁶/ml(E群)>30×10⁶/ml(F群)の6群、運動率は<20%、≦20~30%、≧40%で分類した。

    非モザイク異数性胚は、卵子側の要因による影響を考慮し、今回の検討から除外した。有意差検定はt検定とFisherの正確確立検定を用いた。

     

    結果

    解析の結果、正倍数胚71個、モザイク異数性胚38個であった。正倍数胚、モザイク異数性胚ともに夫年齢、妻年齢に有意差はなかった。精子濃度別の正倍数胚率の比較では、A、B、C、D、E、F群それぞれ50.0%、100%、46.2%、50.0%、80.8%、64.3%であり、A群とE群、C群とE群でそれぞれ有意差があった(p<0.05)。運動率別の正倍数胚率は、<20%、≦20~30%、≧40%でそれぞれ20.0%、100%、63.8%であり、<20%と比較して≦20~30%で有意に高かった。

     

    結論

    精子濃度が減少すると、正倍数胚率が低下する傾向にあることが示唆された。また、運動率が低下すると正倍数胚率の低下が認められた。さらなる検討が必要であると考えられる。 閉じる

  • 初期分割不良は胚盤胞到達後の正倍数率に影響しない(第61回 日本卵子学会)

    渡辺 真一1 吉貝 香里1 冨田 麻莉1 鈴木 篤智1 野呂 麻理子1 松田 有希野1

    宮井 俊輔2 加藤 武馬2 中野 英子1 倉橋 浩樹2 澤田 富夫1

     

    1 さわだウィメンズクリニック

    2 藤田医科大学総合医科学研究所分子遺伝学研究部門

     

    【目的】

    胚発生において初期分割は重要な動態であり、タイムラプスモニタリングにより初期分割不良が観察された胚は胚盤胞発生率が低下するとの報告は多い。しかし初期分割不良を呈した胚でも胚盤胞に到達し、その移植による妊娠・出産例も我々はしばしば経験している。今回、初期分割不良でありながら胚盤胞に到達した胚の染色体解析を行い、初期分割良好であった胚盤胞と正倍数率を比較した。

     

    【対象と方法】

    2013~2018年に採卵・培養され、患者同意の得られた廃棄胚盤胞96個を対象としてNGS染色体解析を行った。これらの初期分割動態をEmbryoScope(Vitrolife)によるタイムラプス撮影画像を用いて観察し、第一分割で2細胞、第二分割で4細胞となった胚を良好分割群に、第一分割で3細胞以上、または第二分割で5細胞以上となった胚を不良分割群に分類した。

     

    【結果】

    良好分割群は53個、不良分割群は43個であった。正倍数胚、構成型異数胚、モザイク胚の割合は良好分割群で43.4%(23), 45.3%(24), 11.3%(6), 不良分割群で41.9%(18), 46.5%(20), 11.6%(5)であり、両群の正倍数率に有意差を認めなかった(良好分割群に対する不良分割群の正倍数率のオッズ比0.94)。

     

    【結論】

    初期分割不良は胚盤胞到達後の正倍数率を低下させないことが示された。初期分割不良胚であっても胚盤胞に到達した胚は初期分割正常胚と同様に移植に用いることが可能である。 閉じる

  • 初期分割様式が初期胚移植及び胚盤胞移植の成績に及ぼす影響について (第38回 日本受精着床学会)

    冨田 麻莉 , 渡辺 真一 , 鈴木 篤智 , 松田 有希野 , 吉貝 香里 , 中野 英子 ,

    澤田 富夫

     

    【目的】

    タイムラプスモニタリングによる胚の形動態学的評価は重要である。

    特に初期分割では、1個の細胞が3個以上に分割するダイレクト分割、一旦分割した細胞が融合するリバース分割と呼ばれる分割を呈することがある。

    今回、初期胚又は胚盤胞移植を行った胚の初期分割動態を分析し、妊娠率と流産率について比較検討を行った。

     

    【対象と方法】

    2013-2019年に採卵を行い、EmbryoScope(Vitrolife)で培養を行った胚のうち、初期胚移植(1050個)と胚盤胞移植(531個)を行った胚を対象として、初期分割動態の観察を行った。

    第一分割で2細胞、第二分割で4細胞となった胚をA群、第一分割で3細胞以上になった胚をB群、第一分割で2細胞、第二分割で5細胞以上になった胚をC群、第一分割で3細胞以上となった後割球の融合が見られた胚をD群、第一分割で2細胞、第二分割で5細胞以上となった後割球の融合が見られた胚をE群に分類し、胚移植後の妊娠成績を比較した。移植は全て単一胚移植とした。

     

    【結果】

    初期胚移植の妊娠率及び流産率はA群22.4%(134/599), 27.6%(37/134)、B群5.9%(8/135),  25.0%(2/8)、C群12.7%(8/63), 50.0%(4/8)、D群19.0%(42/221), 33.3%(14/42)、E群21.9%(7/32), 71.4%(5/7)であり、A群はB群より妊娠率が有意に高かった(P<0.05)が流産率に有意差は認められなかった。

    胚盤胞移植の妊娠率及び流産率はA群32.8%(94/287), 27.7%(26/94)、B群35.8%(34/95), 26.5%(9/34)、C群38.5%(15/39), 13.3%(2/15)、D群25.0%(25/100), 24.0%(6/25)、E群30.0%(3/10), 33.3%(1/3)であり各群間に妊娠率、流産率共に有意差は認められなかった。

     

    【結論】

    初期胚移植では第一分割でダイレクト分割が見られた胚の妊娠率は低いため、初期胚移植の際優先順位を下げることが望ましい。

    胚盤胞移植では初期分割様式による移植成績の差は見られず、いずれの分割様式であっても胚盤胞に発育した胚は移植に用いることに問題はないことが示された。 閉じる

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